活躍する防犯の達人

防犯の達人

山口博司さん

ASES(総合防犯士会)の横顔(8) こんな思いで仕事をしています

有限会社 カギの110番
代表取締役・総合防犯設備士 山口博司
(登録番号 01-0026)

私は、山口県下関市で鍵と錠を取り扱う仕事に従事するようになって36年になります。その間、防犯設備士の資格を取得し、時代と共に大きく変遷していく錠やセキュリティ機器に驚感しながら、それらの販売・施行に携わってまいりました。全国的な侵入盗の巧妙化や社会の防犯意識の向上に対して、お客様へ高性能の錠や防犯機器の情報をより正確にご提案する必要性を痛感し、平成14年には新しく制度化された総合防犯設備士の資格を得ることもできました。

私は現在、「山口県防犯設備士協会」の会長を仰せ付かっております。
山口県では、以前から「山口県防犯設備士地域安全協議会」というものがあり、県内各地で活動して参りました。しかし、時代に即応できる新たな活動を目指し、平成18年には名称も新しく「山口県防犯設備士協会」として移行再編成されました。それにより、以前からの地域防犯活動への協力はもちろんのこと、山口県警察本部のご協力をいただき、「山口防犯モデルコミュニティ」認定制度も創設されました。
これは、山口県防犯設備士協会、社団法人山口県防犯連合会、財団法人山口県建築住宅センターが認定主体となり、優れた防犯環境、構造、設備を有するよう適切に配慮されたマンションや住宅地を「防犯モデルマンション」や「防犯モデルタウン」として認定・公表し、住環境の防犯性能向上と犯罪の抑止を目的としたものです。
さらに、現在では山口県防犯設備士協会独自の制度として、それまでのマンション、タウンとは別に、対象から漏れていた学生アパートなどの低層集合住宅の防犯診断、認定制度を目指し「防犯優良アパート推奨制度」として準備を進めているところです。
学生入居者等を受け入れるアパートのオーナーさんはもちろんのこと、学生を送り出す親御さんから、自分の子供が入居する建物の防犯対策がどの様になっているのか、非常に関心が高まっている現状があります。
マンションなどの様に高度な防犯機器の設備はできなくても、二重ロック・防犯カメラ・カメラ付きインターホン等の必要最低限の防犯設備機器の設置を規定・診断して認定し、さらには定期的にそれら機器の保守診断をするものです。
県内の防犯設備士が連携し、山口県防犯設備士協会の事務局が中心となってこれらの準備に取り組んでおります。又これには、日本防犯設備協会の講師の先生方や諸先輩のご意見ご指導をいだだきながら最終的な調整を行っています。
山口県防犯設備士協会は本年、社団法人山口県防犯連合会(会長山口県知事)より防犯団体として表彰を受ける栄誉を授かり、山口県警察本部長より表彰状を授与されました。私たち防犯設備士に求められている期待の大きさと、その重要性を改めて痛感しているところです。

私達が取り扱う錠は、日ごとに性能面で向上しています。最近の錠は、ピッキング対策や破綻対策などが施され、簡単には解錠できないようになっています。電気錠や防犯カメラなどを使用して入退室管理をすることも、防犯に対してその有効性が認識され、各所に普及しつつあります。しかし、それらも正しい取り付け方法と適切な運用や保守管理がなされてこそ、本来の効果が得られるものです。
先日、ある商業施設で電気錠の点検依頼がありました。従業員通用口を入室管理し、さらに外部に面した場所に電気錠の付いた非常口がたくさんあり、それらを防災センターで監視するものでした。建築後10数年経過しているそうですが、これまで電気錠などの保守点検を全くしていなかったそうです。調査してみると、数カ所も施錠できないところが見つかったのです。通常開閉しない扉ですから施錠できていないことに、管理員は気づかなかったようです。経年劣化などで電気錠に不具合が生じ、施錠信号を出しているのに外部からドアがスッと開いてしまうし、開放されたことが防災センターで認知できないのです。その時まで誰でも自由に出入りできる状態であったことに、点検に同行していた関係者も愕然として大変驚いていました。
建築時は適切な検査や動作確認が行われますが、長い年月の内に機器を信頼しきって不具合発生に気づかないことがあります。設備の運用チェック体制の確立や、保守点検の重要性を改めて感じさせられる事でした。防犯設備士として、お客様に新しい錠や防犯機器をご提案することももちろん大切ですが、保守点検の重要性や管理体制を確立することも勧奨していきたいと思います。

私も、防犯運動などで地域の皆さんに講演することがあります。そのなかで、高性能のCP錠や防犯機器の案内や説明もしますが、最も大切なことはそれらを扱う人の「心がけ」だとお話しします。
「ワンドアーツーロック」、「お出かけは一声かけて鍵かけて」などの標語も今では旧態依然としていますが、これらの言葉はなにも二重ロックにする事などだけの意味ではなく、犯罪防止や防犯意識高揚を促し、皆様に「心がけ」を持って頂く為にあるはずです。CP錠や様々な防犯機器がありますが、それらを扱う人の「心がけ」が最も大切なことだと思います。私が講演でいつも最後に皆様へお話しすることは、「自分の安全と財産は、自分で守る」[お隣どおしはお互いに守る」「地域は地域のみんなで守る」「この気持ちを持って、まず御自分の周りから住みよい安全な社会、街作りをしましょう。」ということです。
お客様の財産と生命を守る錠を取り扱う者として、地域の皆様に信頼され、安心して防犯の相談や仕事のご依頼をいただけるように勤めております。そのためにも、地域警察署の連絡会議委員、自治会役員、民生委員などの奉仕活動も積極的に取り組んでいます。そんなとき、防犯設備士、総合防犯設備士として勉強させて頂いた内容で「総合的セキュリティ対策」のハード面とソフト面から見た基本性能や、防犯設計時の領域確保の考え方が大変役立っております。

これからも防犯設備士として期待される責任を自覚しつつ、皆様のお役に立てる仕事ができることに誇りと喜びを持って、頑張りたいと思います。

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